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 カリフォルニアの『レアもの」ワインを味わう Tasting event for non-ABC California wines

「レアものワイン」というと、素晴らしい年(ヴィンテージ)の古酒を思い浮かべるだろうか?或は、滅多に入手できない少量生産の最高級品(スクリーミングイーグルなど)のイメージか?答えは否。『カリフォルニアの』珍しいワインというところがみそである。であれば、カベルネ、メルロー、ジンファンデルや、ピノ、シャルドネ、ソーヴィニョンなど、「当たり前の」カリフォルニアワインは該当しない。そう、この場合のレアものとは、滅多にお目にかかれないブドウ品種で作ったカリフォルニアワインのことである。

こういう珍しいワインを生産する「つわもの」ばかりを集めた試飲会が、先月開催された。名付けてSeven % Solution。そのこころは、上記の当たり前品種が加州のワイン生産中占める割合93%に対して、「その他の品種」は、ほんの 7%という意味合いである。また、生産者を「つわもの」と評価したのは、土地(畑)代が高い加州で、無名品種を栽培してワインを作るには、多大な勇気と自信がいる。下手な土地でもカベルネやシャルドネを作っていれば、大した質でなくとも、売れるのだ。実際、ナパバレーではあまりカベルネに適さない土地でも、最も高く売れるから、カベルネに植え替えるのが常識だ。嘆かわしいことである。 カリフォルニアの『レアもの」ワインを味わう Tasting event for non-ABC California wines

 

プロのワインバイヤーや、ソムリエ、ワインライターが招かれたこの会の生産者リストを見て、わくわくした。私が最も敬愛するワインメーカー達が目白押しだからだ。あのアーノロバーツ(天才栽培者と天才ワインメーカー、Duncan Arnot Meyers とNathan Robertsのコンビ)を始め、加州を代表するこだわりのヴィニョロン(フランス語で、自分が栽培したブドウでワインを作る人を指す)として名高いMatthiasonご夫妻、マイナーなブドウ品種や面白い手法でワインの実験室的なワイナリーを経営するScholium Project の主催者のAbe Schoener氏など26のワイナリーが勢揃いした。ちなみに、これらの生産者に共通するのは、良心的な作り手であること、ソムリエを始めプロのファンがしっかりとついていること、そしてロバートパーカーなどアメリカの批評家に支持されて来た「ビッグワイン」、糖度とアルコール度が高い「どっしり系のワイン」の対極にある「エレガント系」で、「ヨーロッパの流れを汲む」ワインスタイルといえようか。 カリフォルニアの『レアもの」ワインを味わう Tasting event for non-ABC California wines

 

どんなワインを作っているかというと、例えば、近年ワイン通の間で静かなブームを呼んでいるイタリア品種のリボラジェラ(Ribolla Gialla)、アーネイス(Arneis)、フリウラーノ(Friulano)などの白を始め、ドルチェット(Dolcetto)モンテプルチアーノ(Monteulciano)バルベラ(Barbera)などの赤ワイン、そしてフランスやスペインの品種をつかった美しいワインが光る。個人的 には、仏ローヌ品種のサンソー(Cinsault)100%で作った珍しい赤ワインが好きだ。 本場フランスではブレンドに使われる品種で、ブレンドされたロゼや赤ワインが有名だが、マイナーな品種とされている。ところが、ローダイにはサンソーなどの古木が存在するので、凝縮感の高い単一品種のワインが作れるという訳だ。 カリフォルニアの『レアもの」ワインを味わう Tasting event for non-ABC California wines

 

他にも面白いメーカーが多々おり、全てのワインを紹介できないのが残念だ。サンタバーバラのグラハムタトマー(Tatomer)はちょっと変わり種で、オーストリアで地場のグリューナフェルトリナー(Gruner Veltliner)と人気品種のリーズリング 製造を学び、南カリフォルニアでこれらの白ワインを作っている。こういう品種が美しく育つカリフォルニアで、こだわりの若いワインメーカーが多く輩出するのは、本当に喜ばしいことだ。

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